ロジカルシンキングには3つの流派が存在する

いろいろな経緯があって、技術者向けのロジカルシンキングの研修に携わるようになって、10年以上になります。この間、いろいろな人と議論してきましたが、今のところ、「ロジカルシンキング、自分はできているよ」という皆さんの主要な流派には、3流派あると考えるのが良いと思っています。

(1) 数理論理学系
(2) 議論モデル系 (下図の三角ロジック)
(3) 戦略コンサル系 (下図のロジカルシンキング)

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これがまた、それぞれ、自分のやっている論理思考がこそが正しいと思っているので、話がかみ合わないんですよね。

(1)の数理論理学系がいちばん理論的には正統派ですね。いわゆる記号論理学です。
裾野はとても広くて入り口くらいのところは高校数学とかで習うはずです。計算機科学でもブール代数ということでやります。
「命題、対偶、ド・モルガンの法則」あたりのキーワードでピンとくると思う人たちです。他の流派の人も教わっているはずですが、地味な話なので社会人になるまでに、たいてい忘れてます。ちょっと深くなってくると記号だらけで、数学脳を持ってない人はクラクラする上に、現実の問題と関係づけられなくなってきます。

(2)の議論モデル系はトゥールミンという科学哲学者の提言した論証のモデルを使うもので、大学の研究職とかだと知っている人は増えると思います。また、競技ディベートをするひとたちも使います。昔は自らをディベーターと呼んでたひともいましたが、今はどうなんでしょうね。

「データ、ワラント、三角ロジック」あたりのキーワードでピンとくると思う人たちです。こちらは、それなりに由緒正しく、グローバルにも使われているので、科学技術に携わる人は、押さえておきたいところです。

(3)の戦略コンサル系が理論的な根拠がいちばん怪しいのですが、いちばん普及しています。コンサルタントや経営企画からはじまって、2000年以降、国内のビジネスシーン全般に広まりました。
MECESo What?フレームワーク」あたりのキーワードでピンとくると思う人たちです。奇妙な言い回しと雑な解説が多いので、他の流派の人にはかなり抵抗あると思いますが、直感的にわかりやすいのが最大の利点です。

私はといえば、もともとは(1)の記号論理学系ですが、(2)の議論モデル系に出会って、「へー。そういうのもありなんだ。」と思い、(3)の戦略コンサル系に出会って、「えー?そんなんでいいの?」と思ったクチです。

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とはいえ、戦略コンサル系のロジカルシンキングはもはやデファクトとなっている上、確かに経営企画のエリアではメリットがありますので、他の流派の人にも受け入れられそうな体系的な説明をつけることで、応用も広がるのではないかと考えました。それがロジカルシンキング学習体系MALTというわけです。

長くなってきたので、まずは、ここまでで。